フォロン展に行って来ました
20世紀のベルギーを代表する偉大な芸術家
と言われても、すぐに「あ、あの作家!」と思い浮かばなかった。2005年に亡くなったということは、亡くなってからまだ20年しか経っていない。最近の作家だ。
展覧会場に入って作品を見ると、知らないのに以前から知っていたかのように錯覚する作品が多く、大抵の作品の中に出てくる「リトル・ハット・マン」に親近感を覚えるしまつだった。※「リトル・ハット・マン」とは、帽子にコートでフォロンの作品のあちこちを彷徨う旅人のこと。
とにかく色が美しい。そして、ソフトな手法でしっかりとしたメッセージが伝わってくる。理屈ではなく観ることで伝わってくる様々な「何か」は、鑑賞者の人数分だけ生まれてくる。
フォロンは「絵を描くことは私の呼吸だ」と語ったそうだが、絵を描く者としては一度は言ってみたい台詞だろう。展覧会では彼のスケッチブックが展示されていた。それは、どんな時にも描いていたという事がよく判るスケッチだった。タクシーの中で見える範囲を全て描く、電車の中で前に座って眠っている人を描く、日本に来た時に描いた見事な富士山。
作品は全て素晴らしかったが、私はこの2冊のスケッチブックに最も感銘を受けた。そして、このスケッチからどのようにして作品制作をしたのかを想像することが何より興味深かった。
フォロンが自分の性格の主な特徴を「寛容さ」と書いている。寛容な人間になることは幸福な人生を歩むことができるのではないか。フォロンに導かれる旅路が特別だと感じたのは、彼に許される旅路を歩んだからかもしれない。

展覧会場に入って作品を見ると、知らないのに以前から知っていたかのように錯覚する作品が多く、大抵の作品の中に出てくる「リトル・ハット・マン」に親近感を覚えるしまつだった。※「リトル・ハット・マン」とは、帽子にコートでフォロンの作品のあちこちを彷徨う旅人のこと。
とにかく色が美しい。そして、ソフトな手法でしっかりとしたメッセージが伝わってくる。理屈ではなく観ることで伝わってくる様々な「何か」は、鑑賞者の人数分だけ生まれてくる。
フォロンは「絵を描くことは私の呼吸だ」と語ったそうだが、絵を描く者としては一度は言ってみたい台詞だろう。展覧会では彼のスケッチブックが展示されていた。それは、どんな時にも描いていたという事がよく判るスケッチだった。タクシーの中で見える範囲を全て描く、電車の中で前に座って眠っている人を描く、日本に来た時に描いた見事な富士山。
作品は全て素晴らしかったが、私はこの2冊のスケッチブックに最も感銘を受けた。そして、このスケッチからどのようにして作品制作をしたのかを想像することが何より興味深かった。
フォロンが自分の性格の主な特徴を「寛容さ」と書いている。寛容な人間になることは幸福な人生を歩むことができるのではないか。フォロンに導かれる旅路が特別だと感じたのは、彼に許される旅路を歩んだからかもしれない。

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